院長コラム リンガルとともに33年
2000年代編|究極の装置の完成へ
超小型の薄型装置であるSTbを開発(2001年)
 従来の裏側の装置は大きくて角張っていて、舌に当たる感じ(舌感)も良くないので、患者さんが慣れるまでに時間がかかるという事が少なくありませんでした。その為、「"小さくて薄い装置"があればよいのに」と思わないドクターはいなかったと思います。
 私もそう強く思うドクターの1人でした。「患者さんの為に何とか出来ないだろうか―。」そういう思いに導かれて、気が付けば千葉県流山市にあるカンノという小さな町工場に、毎週のように通い詰めていました。
 長年、装置を使っているうちに改良すべき点や改善すべき事が明確に意識されていき、それが新しい装置を生む原動力となっていると思います。私の頭の中にはさまざまなアイディアがあり、「ここをこうしたらどうだろうと考え始めると、それを形にしたくなります。そう思うと、足はもうカンノに向いており、社長に説明してなんとか形にしてもらうように説得していました。それが出来上がると、さらに改良を加えて再びカンノへ向かうという事を繰り返していました。
 2001年には"できるだけ小さく薄く、患者さんにとって快適に"というコンセプトで、STbブラケット(装置)を開発しました。STbとは「Scuzzo.Takemoto.Bracket」の頭文字をとったもので、イタリアのスクッゾ先生との共同開発によるものです。


院長竹元とスクッゾ先生


 裏側矯正の一番難しいところは、矯正力が強くなり過ぎる点にあります。それは、表側の装置に比べて、歯の厚みだけアーチワイヤーが内側に入るので、円弧が小さくなり、ブラケットの間の距離が短くなるためです。
 通常、アーチワイヤーをなるべく裏側の歯面に近づけたとしても、表側の装置に比べると2倍から6倍くらい矯正力が強くなると言われています。その為、STbではアーチワイヤーを出来るだけ歯面の近くに通したいので、装置の厚さにこだわり、1.5㎜まで薄くすることに成功しています。
又、装置が小さく薄くなったことにより、口腔内のスペースが広くなり、丸みをおびたデザインにすることで舌感も良くなったことから、それまでのゴツゴツとして大きい裏側矯正装置の難点を克服し、2003年にはアメリカの矯正メーカーであるオームコ社(Ormco社)から発売される事となりました。



左側がSTb、右側が従来の装置


 一方、国内市場の反応はというと、一社からの問い合わせもなく、裏側矯正に対する日本と世界の温度差のようなものを感じたものでした。
 90年代から2000年にかけて、国内で裏側矯正を行っているところは50医院前後で、リンガル(裏側)専門のクリニックとしては、日本で初めてということもあり、裏側矯正を希望する患者さんの多くは当院を訪れていたと思います。
 STbがオームコ社から発売されると、各メーカーは次々に小型化、薄型化した装置を出してきました。こうしたブラケットの進歩は、何より患者さんにとって朗報であり、裏側矯正治療を快適に乗り切れる大きな力となります。

 
 
 
 
 
 
 
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